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しくみ創りがなぜ必要なのか~前提になる背景と法則(3) コモディティ内差別化(3)  インサイト・ベネフィットに基く、事業リノベーション(2)歯科・整体院編~風景一般論

【 法則1 】:「コモディティ内差別化」~差別化の難しい業種でも、インサイトベネフィット上での、新たな独自の白地、No,1領域を見つける

インサイト・ベネフィットに基く、事業リノベーション(2)歯科・整体院編~風景一般論

 歯科医院や整体院で言うならば、インプラントやホワイトニングなどのサービス項目、最新機器設備などについての打ち出しはよく見かける。痛くないとか、アットホームさとか、きれいで清潔な施設アピールとかも。歯科医院の戦略として、銀の詰め物治療はせず、セラミックやインプラント、矯正やホワイトニングのみの無保険治療専門院なども増えている。整体院でも保険適用し、安価打ち出しのところと、無保険施術で、技術の高さを押し出すところがある。いずれも軸は、「治療院側のお金の取り方」が基準になっている。もちろん医療保険制度の下でのことである以上、業界としての回転軸がそこにあることは分かるが、患者目線は不在と言わざるを得ない。業界の体質として、立ち位置そのものが、医療機関スタンスから離れられないのか、サービス業スタンスへシフトしつつあるのか混迷感が強く、「どうしたいのか」が定まらない印象だ。

 診療報酬に頼らない、無保険系の治療院は、相当な覚悟の基にそうしているのか、マーケティングに対する意識を感じる。webサイトの作りこみ方が本格的だ。サービス業としてのスタンスを割とはっきりと打ち出している。自力で集客できなければ潰れてしまうという危機感をお持ちだろう。一般のサービス業と同じ位置づけ。一方、保険診療の従来通りの治療院は、サービス業だという認識ではなく、医療の専門技術者というスタンスなのだろう。HPもなく、あっても、他とのその違いはほぼわからない。わかるのは場所と電話番号だけ。問題は、他の医療機関とは違い、歯科医院や整体院の置かれた状況としては、一般サービス業かそれ以上に、競争環境が激しく、生き残りにしのぎを削らざるを得ない状況にあるというところ。将来のマーケット予想も決して明るいとは言い難い。が、まだまだ身に差し迫った危機感には至っていらっしゃらないようだ。

 「コモディティ下に置ける差別化の必要性」を感じておられないところは、ひとまず置いておいて、差別化や集客、生き残りということにエネルギーを割いておられることを前提とする。一般論として、マーケットを二極化して見る論調が多い。歯やカラダのケアに一定の投資をかける意識を持っている人と、必要以上にお金はかけられない、困ったときだけ必要最小限に済ませたい人と。無保険治療のところははっきりしている。前者の、日常ケアから意識が高く、お金をかけることをいとわない人たちの取り込みにまっしぐらだ。二極化というが、実際としてお金をかける人は少数派なので、少ないパイの取り合いは激しい。でもこのセグメントの戦いは、競争の論点も、差別化の打ち出し方も、すみ分ける切り口がありそうなので、そもそものテーマの必要性がない。後者の、あまりお金をかけられない、困ったときだけ、痛いときだけ、最低限の利用をしたい人がほとんどだろう。この人たちを対象としており、差別化や生き残りを意識しているところを対象として考える。

 それこそ、インプラントも審美矯正も、整体であれば特殊器具治療も、わざわざしたいわけでもない。歯の痛みが治ればいい。腰の痛みや肩の痛みが治ればいい。普通に、銀の詰め物での虫歯治療の範囲でいいし、手技か鍼灸の範囲でいい。多くの場合はその治療で済んでいる。今どき、痛いとか、露骨に下手くそとかいうようなところもない。なのに、歯医者や整体に満足している人は少ない。常に、「どこかいいとこ知らない?」と探している。潜在的な歯科難民、整体難民は、統計以上に相当なマーケットボリュームのはずだ。治療中は、そんなに悪くない、まあまあ当たりだと思って通う。さりとて、次の機会にまた行こうとするかといえば、また他を探す。ロイヤリティが生まれるには至らない。まあ、悪くはなかったけど。一体、何が満たされると、「キターっ、生涯治療院を見つけたっ!」となるのか?

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