目的達成のレシピ(24) 材料のお買い物 : 必要事項のリスト化、不足の補充、コンフォートゾーンの設定変更(13)~概念の位置関係整理
⑮「事業ビジョンの達成」
では次に「事業ビジョンの達成」についても見て生きたいと思います。事業ビジョンを語るとき、年商いくらとか、年収いくらを目標にするとかをセットで語ることが多いですが、事業の形をつくり上げることと、金額がいくら稼げるかということは、それこそ「次元」の違う話です。商品やサービスの完成度を高め、仕入・製造・技術・知識・ノウハウ・教育・組織編制のしくみをつくり上げることと、売上計画・マーケティングの話とは別のことです。売れる商品・サービスがすでにあるなら、課題はマーケティングであり、目的は「売る」ことになります。しかし多くの場合、独立・起業・新規事業などのケースはまずは売れるレベルの商品・サービスの完成度が課題であり、目的は「完成度を上げる・極める」ことです。「売る」ことと「完成度を上げる・極める」ことはもちろん別のことです。事業ですから両方必要です。平行しなければなりません。が、優先順位をつけなければ脳は集中してパフォーマンスを発揮して繰れません。
さらに言えば「売る」こと、「完成度を上げる・極める」ことそれぞれその中に、様々な項目があります。「売ること・マーケティング」なら具体性の方向に、「戦略」・「戦術」と次の段階の階層の概念があり、さらに「戦略」なら次の段階にセグメンテーション・ポジショニング・ターゲティングという階層があり、別の言い方をすれば一貫性で学んだ、BASICS・マインドフロー・売上5原則・ニーズの深さと広さなどがあり、さらにBASICSの中には、顧客・戦場・競合・強み・独自資源・メッセージなどがありました。基本、皆それぞれ別の次元階層のことであり、別の項目のことです。まずそうやってバラバラに分解して、それぞれを区別し、そしてそれぞれの項目同士の位置関係・相互関連性を整理し、全体構造を把握することが大事です。ここが整理されていないと、それぞれの関連性において流れるようなつながりが生まれてこないわけです。それぞれが分断された個別バラバラの状態、不一致を起こすわけです。いくら時間をかけて考えても成果にはつながりません。大事なことは、概念の位置関係の整理です。
物理的な物体の位置関係の整理なら簡単ですが、形のない概念の位置関係の整理は一筋縄ではいきません。まずはそれぞれの項目・概念の意味がわからなければ話になりません。一度にあれもこれも知ろうと思っても、それぞれが深く奥行きがあり、抽象度の高い上位概念であればあるほど情報量が膨大になり、かつ難しくなって挫折してしまいます。腹を据えて勉強していく時間的投資は避けては通れません。しかしどれから手をつけていいかわかりません。どの次元・位置関係にある概念なのか、あてずっぽうで入っても恐らく迷子になり、分断されたバラバラの知識だけが蓄積し、使いこなせる血・肉にはなりません。どうしたらいいのか?探せば自分に合った方法は存在するはずです。この手のことに挑戦しようとした人は皆、多かれ少なかれ同様の体験があり、克服できた人達は、そのことを上手に導こうとするので、教育のプログラムを組んでいることは少なくはないです。そういう人を探そうとしても、その次元に意識が到達していない人には、何を教えているのかもわからず、存在すら見えません。こういう人・団体が見つかればラッキーです。そこに基づいて半永久的に学び続けるという体制・しくみを生活の中に、人生の中に取り入れてしまうことです。さらに言うなら、インプットするだけでは脳は重要情報として長期・知識記憶に留めてくれません。やはり、アウトプットし続けるというサイクルを人生に導入することが秘訣です。その実戦が今時ですとブログです。セミナーや勉強会を催して、講師をやるのも上等手段です。その際でも重要なのはテキストを作成して、言葉・文字に置き換えることが一番重要です。誰かにわかりやすく伝えないといけない必要性に迫られて初めて、脳が重要情報として認識し、長期・知識記憶に蓄えられ、植物の成長のごとく、時計の短針のごとく段々と位置関係が整理され、相互の関連性・つながりが生まれるようになってきます。
あとは本を読み続けることです。途切れることなく本を読むのは当然のレベルの話です。ある程度の結果を出してきた人たちの中で、本を読まない人はいないに等しいはずです。読み方としては、できるだけ一つのテーマに沿って、そこから紐づいて登場してくる本をどんどん読み続けていくほうが効率的でしょう。具体的にはアマゾンは非常に便利かと思います。一冊検索すると、関連する本が沢山出てきます。題名やレビューを参考にし、「あっ、まさしく今これが知りたい」と一番強くパッションを感じたものから順にあたっていく。時間を割いてお金をかけて読む価値がある「運命の一冊」に出会うために探す、といった感じでしょうか。これはこれで真剣勝負です。できるだけ厳しい目線で、その本の内容を想像して、レビューなどから誰向けの本なのかを精査し、探し選んでいきます。この読書を通じ、運命の一冊探しを通じ、「概念・項目の次元構造の把握・位置関係の整理」の為に、非常に有効なのが、「中身を見る」機能から、その本の目次を見ることです。一冊の本の中で最も参考になる箇所、その本のエッセンスは「目次」です。次元構造の整理・階層化・位置関係の整理の象徴とはまさしく、本の目次です。その概念・項目の範囲を目次化できれば、ほぼ理解できているということです。何か一連のテーマについて、本やテキストを書くつもりで目次を作ってみることが最大の訓練になります。あるいは競技の組み合わせなどでよく見るトーナメント図も近いです。あるいはマインドマップにしてみるのもその訓練には該当するのではないでしょうか。マインドマップとはディメンションの手法であり、脳のビジュアル化です。
目標明確化の最速ルール 34、概念の次元構造・位置関係の整理を体得するにはアウトプットの習慣と本の目次
参照 : 性格のタイプ・増補改訂版、アファメーション、NLPタイムラインセラピー、NLPコーチング、思考のすごい力、カレーライスの方程式、1日48時間にして夢をかなえる、戦略の見える化、脳が冴える15の習慣