⑲自分自身を見つめ直す

　このように外部情報は、これらの私の中の内部フィルターで処理され、加工された状態で私の中に届き、一定のパターンの認識をし、感じ、感情を発動させ、行動を起こさせ、言葉を発し、振舞います。同じ情報でも、人によって全く違う捉え方をするしくみです。情報の質や外部環境に問題があるわけでも、鍵があるわけでもありません。私たち自身の中の内部フィルターにどう向き合い、どう対処していくのかの方法論です。

　主には2つのアプローチです。一つは記憶の修正です。もう一つは価値観、相対基準の見直し、精査です。この方法論を語りだすと際限がありません。勉強会の趣旨が変わってしまいますので、これ以上は特には触れません。

　目標達成のために、脳と潜在意識をどう活用するかという話から、ずいぶん深い、難しい展開になりましたが、でもこの程度の話はまだほんの入り口に過ぎません。リスト化するという、具体的方法論を紹介しましたが、それとて実際にやろうとすると、色々と手こずるのではないでしょうか？確立された方法論は存在しても、それすら素直には取り組ませてくれない要因があります。それはすべて自分自身の内部の問題です。価値観・好き嫌い・いい悪いの相対基準に始まり、信念・観念、さまざまな記憶、過去に下した決断の残骸等々、自分が新たな方向に踏み出そうとしても、更なる高みを目指そうとしても、今までの決まったパターン、コンフォートゾーンから抜け出させてはくれません。脳には自分のアイデンティティを死守するという重大な役目があるからです。ところがその形成されている、アイデンティティ、自分らしさ、パーソナルキャラクター、性格・性分は自分自身の望むものとは違います。なぜこんなことが起こるのか。その一つ一つを紐解かない限り、解決の道は見出せません。

　解決の道は二つです。ひとつは気合と根性です。力ずくで実践し貫く、何事があろうが挫折しない。やり貫くです。これがやれる人はこの方法が一番固いのではないでしょうか。もう一つは、しくみを学び、絡んだ糸を丁寧にきめ細かくほどいていくしかありません。自分の中の要因が、学ぶことすらさせてもらえないかも解りません。学ぶこととそして、定めたその方向へ歩みを止めないことを習慣にいかに組み込むかがポイントです。そして自分の足を引っ張る障壁の正体、性質を知り、対策の意識をすることです。自分の中のフィルターはどのように情報をゆがめるのか、何を良しとし、何を悪いとするのか、そのパターンを知るということから始めます。自分自身の内面をポイントポイントで客観的に見つめるということです。己を知れば百戦危うからずです。そして、その傾向がつかめたら、なぜそう思うのか、なぜそう感じるのか、なぜそれが正しいのか、なぜそれが違うのか、なぜそうしたがるのか、なぜ違和感を感じるのか、その一つ一つの原因を薄皮をはがすように一枚一枚はがしていく。この気の遠くなるような作業の継続、習慣化です。目標達成の為の究極の秘訣を一つに絞るとするならば、まさにこのことです。

目標明確化の最速ルール　38、目標達成の究極の秘訣は自身のパターンの質を知り、なぜなのかを問い続けること

参照 : 性格のタイプ・増補改訂版、アファメーション、NLPタイムラインセラピー、NLPコーチング、思考のすごい力、カレーライスの方程式、1日48時間にして夢をかなえる、戦略の見える化、脳が冴える15の習慣