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戦略思考の心・技・体(22) 技「意思決定・収束技法」(10)~収束とは

収束とは、優先順位の高いものに絞り込んでいくこと

 収束とは、拡散プロセスにおいて俎上に挙がった複数の仮説、選択肢に対し、「ある評価基準を基に優先順位をつけていく」作業段階のこと。

「拡散」はいかに「モレなくダブリなく」網羅的に仮説をはじき出せるか、意識の抜け落ちのない選択肢を挙げ切れるか、が課題だった。そして、そこまで苦労してはじき出したたくさんの仮説、選択肢を今度は収束段階においては、結局1つか多くて23の選択肢に絞り込む。逆に言えば何を捨てるか、である。徒労の多い無駄なプロセスにさえ思える。そこまで苦労して紡ぎだした選択肢だからこそ、絞り込んでいく収束の作業はやはり重要だ。すべての選択肢に思い入れが入ってもったいないと思える。自分が拡散作業を担当した部分の選択肢は一番優れている思える。立場的にはある一定範囲の選択肢が採用されなければ困る。などなど、「人の思い」が介在してくれば最良の選択肢は採用されない。合理的、公平な意思決定はなされない。そういうことになってしまう。それ故にこの収束プロセスにおいて最も重視されるべきは「評価基準」である。

 ロジックツリーの際に見たが、問題解決の方向性、パターンには主に2つあることを見た。1つはWHY(なぜ)型、もう1つはHOW(どうしたらいい)型の2つだ。それぞれの型は分解の際のポイントも違う方向性だったが、「評価基準」においても基準の置き方、基準設定の基準が違う。WHY型は原因の追究、真の原因の「特定」が目的で、HOW型は施策の追究、よりよい選択肢の「発見、選定」が目的だった。WHY型は真の原因、すなわち最も影響力の大きい原因、最もウエイトの大きい原因を1つ特定したいわけだから、問題解決の追究に向けての評価基準ははっきりしていてわかりやすい。一番影響力が大きくウエイト比重の重いもの、一番奥底で全体に影響を与えているものを1つ特定できれば良い。だから問題解決に向けての作業の方向性にブレは出ないし、人による解釈の齟齬も出にくい。一方、HOW型は一筋縄ではいかない。より良い結果に向けての施策のよりベターな選択肢を、発見することから始まりそして選定する。選定するための評価基準は多様だ。より良い結果の何を以て「より良い」とするのか、よりベターな選択肢の何を以て「ベター」とするのか、まずは評価基準の設定から始めなければならない。この評価基準自体が意思決定を求められる。

 WHY型はもともと決まった答えがあるものにたどり着くということになるが、HOW型は未知なる答えの発見という言い方もできる。HOW型の評価基準についてそれぞれ少し掘り下げて考えてみる。

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