WEB戦略構築(1) 「自動集客マシーン化」 01 ~「自前で仕組みを創る」しかない
通常の営利企業にとって営業部門は重要だ。経営資源の振り分け比率として、管理部門3割に対して営業部門7割ぐらい、と言われる。小規模経営では営業部門とか言う特化した機能に、なかなか十分なヒト、カネの経営資源を割けないので、必然弱くなる。規模が小さくなるほどその傾向は顕著だ。極論、個人業では一人で何もかもしなければならない。来店型のお店、ご商売なら、営業部門とかなんとか、そんな意識もなく日々営業していることがほとんどだ。ある程度順調なら意識することはほとんどない。
ところが売上、客足に暗雲を感じ始めるあたりから、重い不安感とともに急激に意識し始める。「営業」という表現よりは「マーケティング」という表現で。
「営業」というと、訪問したり、電話したりする専門の人、役職名としてとらえているのだろうか。はたまた、「営業」は難しいから無理、という印象もあるようだ。やはり「営業マン」という固有名詞として、専門知識を持ち、強靭な精神力とバイタリティでごりごり押しまくり、成績を紙に貼り出されながら会社全体の売り上げを支える、圧倒的な存在感を持つキーマン、そんなイメージだろうか。
ご商売やスモールビジネス経営の方で営業職経験がないと、とてもそれは無理と思えるのだろう。なので「マーケティング」を勉強して、頑張ってみようと。
でも、おっしゃている「マーケティング」って何を指しているのだろうか?通常はマーケティングの範囲は広く、「営業」も包含されて解釈することも多いと思うのだが。
マーケティングとは何か?と問われても、おそらく誰もまともには答えられないだろう。勉強した人ならアカデミックに専門的になるだろうし、もしくはあまりよくわからない人なら、極端に簡素化された範囲の断片的なハウツーもののイメージだろうし、どちらかに極端に分かれるはずだ。
お店やご商売、スモールビジネスの方にとっての「マーケティング」はほぼ後者だろう。ハウツーというより、「キャンペーン」、「クーポン」だ。そしてそれを「チラシ」か、業界にポータルサイトのある業種なら、その「ポータルサイト」、いずれかの媒体で集客を目指す。
「チラシ」や「ポータルサイト」という具体的な方法が、世間認知とともに確立しているので、全員横並びでその「型枠」内での競争に奔走している。しかし成果の出るのは一部のところで、だいたいいつも同じところが勝ち、勝ち組と負け組が出てしまう。結局一番儲かるのは、「型枠」を提供している事業者だ。
ここでの負け組系の方が「こんなの意味がない!!」と半ギレで、「マーケティングの勉強」を志す。もう少し正しく具体的に言うと、「勉強」ではなく「簡便、拙速なハウツーの他の選択肢を捜す為、ハウツー本、セミナーにお金と時間を費やす」となるだろうか。売上、客足がじり貧、ゆるやかな右肩下がりへ向かう定型パターンだ。
「何か面白そうな方法はないか、何かうまい方法はないか。」運任せに、打ち出の小づちを捜し続ける。導入しやすく、結果の出やすいハウツーもあったりする。しかし長くは続かない。そして次の方法を捜す・・・。この繰り返しが始まると、まあまあやばい。遅かれ早かれ、先が見え始める。逆転劇をテレビや本、セミナーで見たりするので、望みをかけるが、前提条件が色々と違いすぎるので、9割以上は当てはまらない。
付け焼刃的に外に方法を探し始めたら、黄色信号というよりはすでに赤信号だと認識すべきだろう。「じゃあどうしたらいいんだ!!」。
個別具体的な回答はきりがなくなるが、永続する為の方法はおよそ一つの言い方しかない。「自前で仕組みを創り上げる」しかない。理想的なのは、毎月毎月、売上や集客のことに気をもまないでも、ある程度ルーティーンワークで自動的に集客、売上が計上されるような仕組みがいい。
「そんなこと本当に出来るのか!!」。それはご自身の問題。「そんなこと本当に出来るのか?」という聞き方、根底の問題意識そのものが、すでに他者依存、外部探求的だということ。自己完結、内省追究の姿勢でなければ完成は無理、となるでしょう。
経営者マインド、小規模ベンチャーマインドとしては、出来ようが出来まいが、やれようがやれまいが、創り上げるしかない、というところからスタートするしかない、となる。