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経営学の先端トピックス~最も根源的な経営知見(1) 「BSで学べない世界最先端の経営学」という本

1、「ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学」という本
2、学者と経営者という二律背反性

 

1、「ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学」という本
 このテキストは、「ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学」という書籍のエッセンスをまとめてみた。非常に示唆に富む書籍だったので、自身の理解を定着し、コーチングの際の「そもそものボタンの掛け違い」を認識してもらう際の話法として、ある程度語れるようにしておきたいというのが趣旨になる。なので皆様にとっては、わざわざテキスト学習をするというよりも、この書籍を直接読むほうがいい。が、キース会は、それこそそもそも、こういったアカデミックな少々むずかしめな書籍を、わざわざ時間をとって、お金を払って読むタイプでもない方を対象としているので、こういう形で時短にでもなるところに一定の意義を持たせている。「ああ、これもう読みましたよ」という経営者であるのが、本来でありたい。

 この書籍は、ハーバードビジネスレビューという雑誌社が選ぶ毎年のビジネス書の1位に、23年前に選ばれている、有名な評価の高い本。著者は、日本人としてアメリカのビジネススクールで教鞭を取っている入山先生という先生。なので、「どうせまた難しい、スモールビジネス系の我々にはあまり関係のない本なんだろうなあ」ではない。アメリカが主流の経営学で語られている世界を、日本人向けに、その世界が今現在どういう目線で研究をしているのか、そのトピックスを客観的に説明ではなく、紹介してくれようとしているという点が非常に読みやすく、受け入れやすい。そして何よりも、「うーん、なるほどーっ」とうならされる。一番そもそもの部分でこういうことがわかってなかったら、何を勉強しても意味ないどころか、弊害にすらなるよなあと思わされる。概念としての抽象度は高いので、とっつきにくい人はそれでもやっぱり難しいだろうけど。

 

2、学者と経営者という二律背反性
 先生は学者で、経営者という山っ気の強い、勝負師みたいな人種とは違うので、研究、探求心が強い。何が違うかと言えば、学者に共通する基本スタンスは、「この物理的な世界の中には唯一絶対の解答、正解は存在しえない」ととらえていて、より普遍的な法則性にどこまで迫ることが出来るのか、人類としての永久の課題としてその命題に取り組む。「誰かの正解は、誰かにとっての不正解」という二律背反はどの分野、どの内容だろうが免れ得ないことを知っており、それを大前提としている。そしてその普遍性、法則性は結局、「時の経過で変わってしまう」ことも。一方、経営学の対象に思われている経営者は、基本、勝ち負けの中に生きており、今相手に勝てることは何か、今相手に先んじ当たることは何か、本質としてはそれ以外の答えは必要ない。し、人から教えてもらうものでもないし、ましてや受け身的な感覚での「学ぶ」という概念自体がそもそもない。欲しいのは、「今当たる一発正解」。よって、経営者本人は実は、経営学だの経済学だのそんなまどろこしいものを必要とはしていない。経営学を必要とするのはその、経営者というより創業者という人種を守る、幹部やマネジメント層、2代目、後継者の人たちになる。という、一見矛盾した構図自体そもそもわかってなかったら、食わず嫌いで機会を失する。

 なのでこの本自体も何かの一発正解ではありえない。ある種の法則性の話なので抽象度も高い。実践、実務で活用するには具体性を高める一段の掘り下げ、思考錯誤は当然に必要になる。「思考の軸」とか「思考の方向性」とか「フレームワーク」とか呼んでいるものに該当する。まあ方向性自体が勘で当たるのも創業者という人種の特殊能力かもしれないが、恵まれている人は少ない。東京行きたいのに金沢に向かっても厳しい。ましてや福岡に進んでしまっては致命的だ。気づくのは到着してからだから。そもそも一番防ぎたいことを助けるのが、「思考の軸」とか「思考の方向性」とか「フレームワーク」とか呼んでいるものだ。知らなくても大丈夫だとは思えないので、見ておきたい。今回はこうやって前置きを丁寧に言語化しているが、その他のテキストでも基本同じこと。こういった意識啓発的な内容はあまり表現されていることは少ないので、自ら思考を深くして、自らの気づきを体得する人になりたい。そういう注意深い人を対象に語っているので悪しからず。

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