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【無料セミナー】「経営思考力を高めて」30年儲け続けるしくみ創り

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事業モデル(再)構築 ・ 顧客育成のしくみ創り(10) 「理想客フェーズ」(1) ~ 売上の80%をカバーしてくれる特定のお客様創り

1、第3行程「理想客化」の概要と理想客の定義
2、理想客化の壁「商品企画」
3、理想客化フェーズ理解への認識変更
4、理想客化ステップの論点整理

 

1、第3行程「理想客化」の概要と理想客の定義
 第4フェーズメソッド図のところのstep3、新規客に定着してもらいその定着してくれた方の中からさらに、在籍期間と累計金額の一定基準を超えてもらうべく働きかけていく行程。この、定着客の中から在籍期間と累計金額が一定基準を超えた方を「理想客」という。お得意様とか上客様に対して一定の基準を設けて、その達成に向けて施策化していこうという試み。パレートの法則で言うところの、全体の20%の客が売上全体の80%をカバーするという、その上位20%の「客作り」のこと。自社の客構成をこの構図に近づけたい、というのが大まかな方向性。なので、このテキストの冒頭の頃にも述べたように、ご自身が今取り組んでいる当該事業の目的は、「理想客の製造」となる。商品設計からマーケティング集客、顧客ケアまで実施策の一連全体が、理想客製造の「行程ライン」だというとらえ方。商品・サービスの提供やお客様への喜びと感動の提供は、その手段という位置づけでとらえていく。それを「しくみ」としてオートメーション化したい。抽象次元の高いところでまとめると、自社全体の目的は、「オートメーション化された理想客製造工程ラインをしくみとして完成させること」となる。そこまで行けないと、とても30年は持たないというのが大前提の話。再確認まで。

 改めて理想客とは、在籍期間と累計金額が一定基準を超えた方のこと。なのでその基準を定めておく必要がある。定着客の基準設定の際にも、その基準の定め方の大まかな考え方は述べたので詳細は省くが、その事業の提供形態、提供金額帯など個々の内容によって設定する。定着客のときと違うのは、理想客はあくまでも金額基準重視になる。具体金額の設定は、目標設定型か現状の顧客データから線引きする方法かになるが、様々しくみも出来上がっていない段階で現状に合わせても意味がないので、目標金額から逆算したプロダクト設計、オペレーション設計したい。

 金額基準設定して、要はその目標を達成していく為の手段の準備は出来ているか?ということ。定着してくれたお客さんにさらに単価アップをしてもらわなければ、その目標金額は達成し得ないのではないだろうか。では、「それは何で?」、「どうやって?」。これを考え具体施策化していくのが、この「理想客化」の3rd.ステップのテーマ。

 

2理想客化の壁「商品企画」
 基本の考え方は何度も見てきた通り、定着客の中の理想客候補生の方に、単価アップしていってもらう方向性の話。それに基いて、アッパー価格帯の商品・サービスの開発を前提とする。しかし実際このアッパー商品・サービスの開発は、うまくいかないケースが多い。「上手くいかない」というのは、客の要らないものを発想しがち、価格クオリティがそこまでの妥当性がない、案の発想自体が狭い、営業が下手、商品企画開発の考え方自体がわからない・・・など、ダメダメ度がひどい。分析的に紐解いてみると、自社・自分目線から離れられない、知ってることの範囲から出られない、業界内で見た・聞いた情報の中から選択しようとしている、そうなっていること自体に気づけない・・・など、既定路線の範囲内で狭くしか発想出来ないという傾向が高いやに思う。要はスモールビジネスなので、新規事業開拓をしたことがない、新商品企画開発をしたことがない,という事の象徴の話。

 ある種どこかに答えのある既定の範囲では活躍し、結果は出せる。しかし、自分の知らないやったこともないことは出来ない。普通にだれしもそうだが、ベンチャースピッツがあれば、まず「知の探索」に意識をはせ、匂ったポイントには自ら「知の深化」にも突っ込んで行こうとする(※「知の探索」、「知の深化」については別テキストに詳細)。しかし多くの場合そのアクションにも至れず、半径数キロの範囲で堂々巡りを繰り返しがちになる。スモールビジネスはニーズが表層化しており、商品・サービスは決まっているのでその範囲で、技術と手数と口数と営業力があれば何とかなってきた。ところがスタートアップのような、表層化していないものを発掘したり、先例、成功見本存在しないことへのチャレンジには途端にどうしていいかわからなくなる(※「スタートアップ」「スモールビジネス」については別テキストに詳細)

 この理想客化へのステップは、「同一事業内新規事業」であり、「事業内スタートアップ」とも言える。そういった意味での、まずは大きく意識の転換、認識の設定変更が必要になる。

 

3、理想客化フェーズ理解への認識変更
 理想客とは、在籍期間と累計金額が一定基準を超えた方のことだった。「うちでなければならない理由の考察」のところで見た、「自特・客特」、すなわち、自社の特別な強みと客側の特別な事情・ニーズがはまった理想的なケースと、イコールではない。さらには理想客ペルソナ、「うちの客はだれ?」のところで死ぬほど考え抜いたその人たちとも、必ずしもイコールでもない。「自特・客特」、「理想客ペルソナ」の人たちの中からさらに、実際に在籍期間と累計金額の基準を超えてくれた方々のことを指す。逆に、「自特・客特」、「理想客ペルソナ」の人たちには該当しないのに、それでも在籍期間と累計金額の基準を超えてくれた方々はやはり、理想客と認定する。長期にその状態を続けてくれる必要があるので、その可能性のより高い人はだれなのかから先に考えて、最初からその人たちに向けてマーケティングを打ってきた。しかし、結果として本当にそうなるかどうかはまた別の話である点も見てきた。その人たちのほうがドンはまってくれて、より長期にその関係性が築きやすいであろうという希望的仮説に基く。実際にどうなるか、それは事象の結果であって、人間が意図を及ぼす範疇を超えている。

 「うちの客はだれなのか?」、「理想客ペルソナ」を最初に考えるのは、それを最初に考え抜かなければ、何一つ形にすることが出来ないからだ。顧客対応オペレーションも、商品・サービスのプロダクト設計も、マーケティング戦略のコピー一文でさえ、考えてみようがない。そこがすべての経済活動の出発の原点になるので、まずそこから考え抜く。思考の方向性、方針を定めるのが目的となる。

 しかし、考えてもその通りいかないことが普通でもある。何かどこかが大きく違うのではなく、微妙に違う。なのでPDCAサイクルとか言って、気づいて改善して新たに取り組むことが前提として、仮説を考え抜くこととセットで定着している。まあそういうもんだという割り切りも必要だろう。「カイゼン」とか先の「リーン方式」とか、現場運営の多くのスタンダードの出所は、トヨタ自動車の現場の研究レポートからによるものが多い。もともと日本人の知恵と工夫をアメリカ人たちが分析、体系化して再現性のある方法論にまとめ、それを逆輸入して学んでいる。一番原石部分は、三河の田舎人たちの知恵と工夫の結晶だということも、そんな認識が一枚あれば、学びや思考に対する感覚も少し違ったものになるかもしれない。ここまで来て改めて、以後の内容に向けて、基本の認識をリセットしておこう。

 せっかく死ぬほど考え抜いた仮説に基き、定着してもらうところまでは来たにもかかわらず、ドンはまってくれているのにお金には渋ちんだ、定着してくれているのにそこから跳ねてくれない、普通にそうなる。うーんどうしたらいいのか?接触の仕方やトーク内容などの「顧客対応オペレーション」の問題、単価アップのための商品開発がはまらない、ニーズがぶれる、考え方がわからないなどの「プロダクト設計」の問題、定着してくれる人たちと、そこからさらにお金を払ってくれる人たちはそもそも質が違うのではないか、定着化と理想化は別のこととして考えなければならないのではないか、などの「ターゲティングのリシンキング」の問題・・・など、ゼロベースから捉えなおしてみる。先に述べた、このステップは「同一事業内新規事業」であり、「事業内スタートアップ」だと。ここまで来て、この段階から再度改めて、「理想化する客はだれなのか?」、「理想客ペルソナは?」のニーズのブラッシュアップ、そして「うちは何屋も兼ねるのか?」、「そのソリューションは?」のプロダクト設計をリシンキングする。「はあ?まじかっ!」、「もう無理!」、「今までのはなんやってん!」という気持ちになる。しかし、そう落胆するほどのことでもない。もうすでに一回やっているので、考え方自体は分かっているし、頭の混乱具合も初めての時とは雲泥の差がある。はずだ。そして何よりも今回は、対象者が決まっている。集客マーケティングのフェーズでは、市場全体の中から、顕在、潜在、心理インサイトの中まで、膨大に広い中での手探りから出発した。そこのところが最大にきつい部分だった。ところが今回は、定着客、すなわち具体的に顔もキャラクターも知っている特定の人たちの固まりに範囲限定されている。なので、ある種シンプルに分析の話とも言える。言える、と言ったってまあ難しいには違いないが、とっかかりも方向性も、手掛かりがあるだけでも、心理的にはだいぶ違う。はずだ。

 

4、理想客化ステップの論点整理
 改めて考える、理想客化ステップでの論点は、「顧客対応オペレーション」、「プロダクト設計」、「ターゲティングのリシンキング」の3つ。「顧客対応オペレーション」は、定着客のところでは「顧客教育」という表現で見てきた。この「顧客教育」も大きく2つ方向性があるという話だった。1つは維持する方向性、いわゆる「囲い込みの戦略」として、ずいぶん文字数割いて見てきた。そしてもう一つが、今回対象になる、定着客の中の理想客候補生の方を「引き上げる」方向性の話。顧客教育「引き上げる」編。「プロダクト設計」はそのままの意味として、新商品企画開発に挑みたい。「ターゲティングのリシンキング」は、前段、前項で述べた内容になる。「リシンキング」とは単純に、考え直す、再考するという意味。

 論点3つだが、一般的に「ターゲティング」と「プロダクト設計」はワンセットもので考えるのが通常だ。ペルソナ設計し、そのニーズの洗い出し、検証をかけて、それに対するソリューション、解決策を同様に案のブラッシュアップ、検証をかけて、それを具体的にプロダクト化していく、というのが一連の流れになる。スモールビジネスでは、商品・サービス自体は独立前から決まっているため、プロダクト設計という工程自体がない。なので、マーケティング上のメッセージ創出のために、ターゲティング、と言うより、顧客分析から始めることになる。なのでスモールビジネスの方たちは、この理想客化ステップに来て初めて、まあまあガチンコの新規事業プロジェクトに臨むことになるのかもしれない。ただ難しいポイントは、対象者のニーズを洗い出して、その質を検証し、次元階層を整理するところになるので、そういった意味では、顧客分析からメッセージングのプロセスでも、頭を悩ましたこと自体は同じとも言える。この「ターゲティング」と「プロダクト設計」を一体として、「新商品開発」として見ていくことにする。もう一つの「顧客教育・引き上げる編」は、まあ言ってみれば大きくは「営業」のこと。物販や日々の業務運営のことも営業と言ったりするので、言葉の混乱を回避するために、ここでは仮に「提案営業」としておく。一般的な意味としては、無形の商材や高額商材を、コンサルティングしながら提案していくこと。ということで、論点は3つだが、考えるべき方向性自体は大きく2つ、「新商品開発」と「提案営業」とになる。まずは「新商品開発」から見ていく。

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