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しくみ創りがなぜ必要なのか~前提になる背景と法則(2) コモディティ内差別化(2)  インサイト・ベネフィットに基く、事業リノベーション(1)ヘアサロン編

【 法則1 】:「コモディティ内差別化」~差別化の難しい業種でも、インサイトベネフィット上での、新たな独自の白地、No,1領域を見つける

インサイト・ベネフィットに基く、事業リノベーション(1)ヘアサロン編

 先の話で30年はもたせたい。すぐに退出しても借り入れが残り、再起が難しい。10年ぐらいもって、せめて借り入れだけでも返せていれば、次の道がなくはない。20年ぐらいもって息切れしたら、想定上このケースがきつい。30年乗り切れないと、その後生きていく上での数字上、つじつまが合わせにくい。30年スパンでの長期視点で、もつ方法は何かないか?それを見つけたい、知恵をしぼりたい。資本(お金)に頼らずに、自らの思考力、脳力を鍛えて生み出す、ということを前提条件にしている。基本的にお金がないという前提なので、設備投資や高額なブレインに協力をあおぐというようなことは選択肢にはない。愚直な知恵比べで、マーケットに挑む。その方法が、タイトルにある、「差別化の難しい業種でも、インサイトベネフィット上での、新たな独自の白地、No,1領域を見つける」ということ。

 差別化が難しい状況、コモディティしている中にあって、商品やサービスなどのこちらサイドの要因ではなく、客サイド、マーケットサイドのニーズや欲している効果効能、「ベネフイット」に着目する。商品やサービスなどの物理的な要因ではなく、対象者の心理・心情面、「インサイト」に着目する。対象者のインサイト面でのベネフィットを追求することを、まず優先し、それに基づき逆算的に改めて、商品・サービスを再定義する。その必要に応じて、商品・サービスの創り直しやオペレーション変更なども行う。この作業を、「事業リノベーション」と定義している。

 さらには、対象者の「インサイト・ベネフィット」を思いつく限りブラッシュアップする中で、従来から顕在化している部分を謳い直すより、誰しもが、従来から普遍的に、かつ潜在的に感じているにも関わらず、未だ顕在化されていない部分に着目する。その部分を表に引き出し、言語化する。それが、自社の事業が満たせる「インサイト・ベネフィット」だ、ということが、最前面に押し出すメッセージになる。それを満たす為に役割を果たすのが、商品・サービスに過ぎない、という位置づけになる。商品・サービスを売ることが最終目的ではなく、対象者のインサイト・ベネフィットを「満たせてなんぼ」、という感覚だということ。

 例えばヘアサロンなどでは、モードスタイルの打ち出しやその店の人気スタイリストの押し出しはよく見かける。あるいは、カット技術やカラー技術の秀でた違いのアピールなどもよく見かける。しかし、例えば、多くの人にとっては、自分なりの理想とするイメージというものを持っている。それを実現してもらえるかどうかが、最大のベネフィットだ。モードスタイルが欲しいわけでも、人気の人にやってもらいたいわけでも、ない。さらには、カットやカラーの技術が、上手かろうが普通だろうが、イメージ実現できれば少々どちらでもいい。必要以上に専門的な技術の違いの理解も出来ない。多くの人にとっていつも最大に困るのは、上手い下手以前に、その理想とするイメージが伝えられないことだ。スタイリストが理解できない、勘が悪いという点ももちろんある。しかし、事の核心はそこでもない。多くの人は、自分自身でその理想のイメージが伝えきれない、ということ。言葉で表現が出来ない。スタイル写真見本の見当はつけておくが、自身の髪質、頭の形、そして何より顔立ちが違う以上、どんな見本写真も意味をなさないことを、いつも虚しく感じている。事前のカウンセリング段階で、ドンピシャですり合わせることは不可能だという、あきらめしかない。論点が少々ずれるが、流れでさらに言うならば、その「理想のイメージ」は、「見た目」のことばかりとも限らない。「取り扱い」の側面でも多々あるだろう。毛流れ、束感、まとまり、変幻自在性、カット後2週間以降の状態、カットサイクルの延長性・・・。インサイト・ベネフィットという観点で見ると、切り口が多面的かつ、膨大な為、それらの切り口自体がきめ細かく、系統立てて整理されておらず、世間認知、認識共有に、そもそも至らない。

 この例で言うと、「誰しもが、従来から普遍的に、かつ潜在的に感じているにも関わらず、未だ顕在化されていないインサイト・ベネフィット」は、「こちらの意図するイメージが伝えきれない、完全一致に至らない」こと。上手に切る切らない以前のところの問題だ。その点を徹底に研究し、解法を編み出し、メッセージを前面に押し出す。商品・サービス自体が変わらずとも、近隣で他に打ち出しているところがなければそれは、「コモディティ内差別化」となり、「独自の白地、No,1領域」ということ。

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