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事業承継スキーム(2) 非上場株式の評価方式・計算方法(2) ~株式保有特定会社、土地保有特定会社

 も、引き続きで非上場株式の株価の計算方法、評価方式について見ていきたいと思います。

非上場株式の評価は、「株式の持株割合」と「発行会社の規模」、その他「資産構成」、「営業状況」等によって評価方法、計算の方式が決まります。

非上場株式,相続税,評価

 この一覧図表を基に、それぞれ会社および株主の状況によって、株価の評価方法、計算方式を当てはめます。

 前回は「純資産価額」方式、「類似業種比準価額」方式の2つのメインとなる評価方式の計算方法を見ました。

 今回は「株式保有特定会社」、「土地保有特定会社」の評価方法を見ておきたいと思います。

 株価を引き下げる方法として不動産や持ち株会社等を用いたスキームを採用することがありますが、そうすることにより全体の資産構成の比率が不動産や株式に大きく偏ってしまった場合、この「株式保有特定会社」、「土地保有特定会社」に該当してしまうケースがあります。

株価対策の前提となる基本的な考え方としては、平成29年1月1日からの改正前は、前回「類似業種比準価額」方式で見たように、株価に影響を与える要素のうち純資産額を調整するよりは、その期の利益金額を調整するほうが難易度は低く、しかも「類似業種比準価額」方式の計算方法が適用できれば、利益金額の影響度は3倍もあったことから、総論として「類似業種比準価額方式を適用して、その期の利益金額を調整する」というのが王道でした。しかし配当金額、利益金額、純資産価額の比率が1:1:1と改正され、その点の考え方が変わってきます。株価を引き下げるために、その期の利益調整をすればいい、ということでもなくなりました。

いずれにしても、「純資産価額」方式を回避するか適用比率を低くするためには、そうなる、ならないを意識し、留意する必要があり、そういった意味で「株式保有特定会社」、「土地保有特定会社」には該当しないように専門家は考えます。「株特はずし」「土地特はずし」などと専門的な言い回しをしています。

ということで、今回は「株式保有特定会社」、「土地保有特定会社」に該当した場合の評価方法を見ておきたいと思います。

「土地保有特定会社の株式の評価」

土地保有特定会社とは、評価会社が有する土地及び土地の上に存する権利の額の総資産価額に占める割合(いずれも相続税評価額)が以下の判定基準に該当する会社のことをいい、純資産価額方式で評価されます。

土地保有特定会社,非上場株式,相続

土地保有特定会社は、保有資産のほとんどが土地という資産構成が特殊な会社です。このような会社は、上場会社に比べて資産構成が著しく偏っており、上場会社レベルの非上場会社の株式に対して適用すべき類似業種比準価額方式により株式評価を行うことは合理的といえません。むしろ、このような会社の株式を評価する場合には、会社の資産価値をよく反映できる純資産価額方式を採用することが適当といえます。それゆえ、土地保有特定会社については、どのような会社規模であっても純資産価額方式で評価されることになっています。純資産価額方式で評価されることから、土地保有特定会社の株式の相続税評価額は、保有資産(土地)の時価が

反映されることになります。したがって、保有土地の含み益が大きい場合には、株価が高額になるおそれがあります。

「株式保有特定会社の株式の評価」

評価会社が所有する株式および出資の価額の合計額(相続税評価額)の総資産(相続税評価額)に占める割合が50%以上の会社を、株式保有特定会社といいます。

類似業種比準価額方式においては、配当・利益・純資産価額(簿価ベース)の 3 要素を類似業種と比較することで、株価を評価します。これに対して、純資産価額方式においては、会社資産の相続税評価額(すなわち、時価ベース)をもとに株価を評価します。このため、会社資産に占める株式等の割合が高く、かつ含み益が生じている状況においては、時価ベースを用いる純資産価額方式よりも、簿価ベースを用いる類似業種比準価額方式の方が、一般的に評価額が低くなります。そこで、課税の公平の観点から評価の適正化を図る目的で、特定評価会社の一類型として、「株式保有特定会社」の区分が設けられました。

株式保有特定会社は、保有資産のほとんどが株式という資産構成が特殊な会社です。このような会社は、上場会社に比べて資産構成が著しく偏っており、上場会社レベルの非上場会社の株式に対して適用すべき類似業種比準価額方式により株式評価を行うことは合理的といえません。むしろ、このような会社の株式を評価する場合には、会社の資産価値をよく反映できる純資産価額方式を採用することが適当といえます。それゆえ、株式保有特定会社については、原則として純資産価額方式で評価されます。

ただし、純資産価額方式に代えて、「S1+S2」方式とよばれる類似業種比準価額方式を修正した評価方式により評価をすることもできます。ちなみに、「S1+S2」のうち「S2」は、発行会社が保有する株式等に相当する部分の価額をいい、純資産価額方式により評価されます。「S1」は、発行会社が保有する株式等やその株式等に係る配当金を除外したところで、原則的評価方式、つまり会社規模に応じ類似業種比準価額方式、純資産価額方式またはその併用方式により評価した金額となります。このS1の金額とS2の金額の合計額が、「S1+S2」方式による評価額となります。


(注)従来は、「大会社」においては株式保有割合が25%以上の場合に株式保有特定会社としていましたが、平成25527日、国税庁より「財産評価基本通達」の一部改正が公表され、大会社におきましても判定基準が25%から50%に引き上げられました。ちなみに、平成25526日以前に行われた相続等について、平成25527日以後に申告をする場合にも適用することができます。

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