WEB戦略構築(8) アイデンティティと導線(2) もはや戦場は「単語」・「キーワード」
現代のマーケティング上の戦場は「キーワード」
検索エンジンロボットに評価してもらい、上位表示してもらえるように、上手な素晴らしい文章を書くことが大事だ。それと、前回たくさん述べた、実際のWEBコンテンツ制作上のUI、UX等の観点を意識することも非常に重要だ。が、これらのことは「本と末」の観点から言えば、「末」のこと。これらのことは前提条件として、当然にクリアできていなければならない。本当に大事な根幹の話は「キーワード」のことである。検索をする人が検索小窓に打ち込む、単語、フレーズ、センテンスでのことであり、検索に引っ掛かりたい側の人が、一生懸命勉強して上手に書いた文章が紐づく、単語、フレーズ、センテンスのこと。対象の方に、滑り落ちてきてもらう為には見つけてもらえなければならず、見つけてもらう為には検索エンジンロボットに上位表示してもらえなければならず、で、上位表示してもらうその「キーワード」は何?である。
上位表示してもらう為には、その為のコンテンツ内容も大事だが、その前段階として、ではそれは「どこで」上位表示してほしいのですか?という問題。上位表示してもらう「場」がすなわち、「キーワード」だということ。その「場」とは、マーケティングで言うところの「戦場」のことを意味する。うちの「戦場」はもはや、物理的なエリアの話ではない。うちの会社の命運を左右するのは、うちが紐づいているたった一つの「キーワード」だということ。この「キーワード戦場」上で、上位表示がかなわなければ、うちの会社は世の中に存在していないも同然なのだ。この冷徹で、残酷で、重要な現実を、経営者自身がどう捉えるのかが、うちのWEB戦略を左右する。
「いや、実店舗なので、ネットなんてあんまり関係ないんでね」、「ネットなんて信用できないでしょう」、「HPも作ったし、ポータルにも掲載してるんで」。確かにそうでしょうけど。キーワード戦場での戦い方の重要性に対する認識の薄さ、そのことが何を意味するのか、また繰り返し、一番大前提の部分の話になるが、立地環境やポータルサイトに自社の命運を委ねていることと同じになる。他者依存、環境変化は自分ではどうすることも出来ない以上、長期持続出来るかどうかは運任せ、あなた任せだ。せめてそこから脱出したい、生殺与奪は己の手で決めたい。自ら能動主体的にチャレンジし、ダメならダメで自らの決着は自らでつける。それが大前提。主戦場は近隣エリア、同業他社ではなくWEB上。いや、もっとミクロな、自社が紐づく「キーワード」だ。ここで正々堂々勝負して、だめならだめで華々しく散ろう。それぐらいの意識改革が無いと、この「戦場」での勝負はかなり難しいかも。この土俵で一定の足跡を築くノウハウを構築出来れば、物理的な立地条件、環境要因の呪縛からは逃れる道は出来る。自動集客までの道筋を立てられれば、長期持続は意図的に可能になる。