WEB戦略構築(15) アイデンティティと導線(9) 「Theブログ」~web戦略構築上の最重要パーツ
「The ブログ」 ~Web戦略構築上の最重要パーツ
にもかかわらず、多くの方の個人フリーブログは、「お絵描き日記」と化してしまっている。お食事情報、お土産情報、レジャー情報、お子さまスクスク日記・・・。そりゃあ個人の自由だ。しかし、ベンチャー起業家、経営者としての認識としては、いささかあきれる、というのが正直なところだ。別に悪いことではもちろんないが、時間、エネルギーとそして、媒体活用上、非常にもったいない。そういう内容のタイプのコンテンツは今ここで言う、「集客目的の導線」の論点ではない。「既存顧客とのコミュニケーション戦略」上の論点だ。マーケティング戦略上、ブログという媒体活用の汎用性、多様性の重要性、価値に対する認識の薄さ、理解の欠如ということだろう。
自社アイデンティティにつながる伏線をくもの巣のように、アメーバのように、くまなく広範囲に張りめぐらせられれば、越したことはないに決まっている。これまで見てきたように、世の中にはあまたあらゆる媒体があるが、いずれをとっても物理的、金銭的制約がある。その中にあって、物理的にも金銭的にも、そして活用や理解の困難性、煩雑性にも制約のない、唯一の媒体がブログである。文章表現力の訓練にもなる。そしてその中身のコンテンツ(文章、その他すべての掲載物)の内容が有用であれば、桁の違う人々の数のアクセスがとれるのだ。IT 社会において、最もお金につながる価値の源泉は、「アクセス数」だ。お金をかけずに、無名の私が、固有名詞(個人、社名、商品名等)の認知度の壁に阻まれず、フリーなキーワード、文章のみでアクセス数を獲得できるかもしれない、ただ唯一※の方法だ。ご理解いただけるだろうか? ※SNSの活用可能性は期待値あり。後ほど詳述。
自社が紐づく「キーワード」の重要性は先に述べた。自社が紐づくたった1つのキーワードだ。このたった1つのキーワードがズレれば、即ち自社の死を意味する。そのたった1つキーワードという戦場に強烈な競合がいれば、一巻の終わりだ。このシビアな状況に気付くことすらなかなか出来ず、意味の理解もできない。そのたった1つのキーワードは多くの小規模業では、「業種名」そのものだけだ。「歯医者さん」、「ヘアサロン」、・・・。(自社名などの固有名詞それ自体は、海の中の針の点に過ぎず、「戦場」としての集合、場を形成し得ないので論外。) さらに厳密に言うと1つではない。「たった2つ」だ。そのもう1つは「地域名」だ。「大阪中央区」、「神戸」、・・・。それ以外のキーワードを入力して、自社は検索上、何かに出てくるだろうか?もちろん固有名詞の社名、店名以外で。それがうちの現状だ。
もう一度原則を確認しておくと、自動集客マシーンの定義は、「自社アイデンティティとターゲット客の検索行動の接点が「ニーズキーワード」でつながること」、だ。うちが提供できる、うちが満たせるベネフィット、「ニーズのキーワード」を入力して、うちは出てくるのだろうか?この結果が「現状」であり、解決課題の最たるテーマだ。この課題の解決方法の表面的な一般解答がSEO対策となる。しかし、うちの紐づく「ニーズキーワード」戦場土俵でのSEO対策で少々奮闘しても、なかなか絶望に近い。業者に依頼して費用をかけても、費用対効果はいいとは言えない施策になる可能性が高い。であれば、うちの紐づく「ニーズキーワード」の紐づき先を増やすしかない。タテに攻めても難しければヨコに広げてみる、下手な鉄砲でも数を撃つしかない。
うちの提供価値を表す内容を思いつく限りピックアップし、キーワード化させる。対象者が何に困ったときに検索小窓に打ち込むであろう単語を、思いつく限りピックアップする。で、その「ニーズキーワード」をどこにどうやって表記、表現すればいいのか?それが「ブログの記事タイトル」の部分である。そのピックアップしたニーズワード1つ1つについて、記事を書いていく。そして、その記事1本、1本すべてに、自社アイデンティティ、具体的にはHPの「見てほしいページのURL」を紐づける、リンクさせてやればいいい。このブログの記事1本1本の文章、内容が、主にはその記事の「タイトル部分」が、すべて SEO 対策上の「うちの紐づき先」キーワードになるということ。これが導線構築、「蜘蛛の巣を張り巡らせる」、「触手を長く、たくさん伸ばしてからめとる」だ。これが弱小小規模ベンチャーの、費用をかけない馬力型SEO対策だ。google bot様の推奨する方向性には合っている。このうちのどれか1つでも、検索時に記事が上位表示されればしめたものだ。